そもそも便秘とは?

便秘の定義

便秘とは、排便の回数が減ることです。

引用:一般のみなさまへ | 日本消化器病学会公式サイト

日本消化器病学会の見解では排便のペースは個人差があるため、一日数回排便がある人がいる一方、3~4日に一度の排便の人もいます。それが自然なリズムで苦痛がなければ便秘ではないとされています。ただし便秘の定義はかなり曖昧で、医師の考え方によっては排便の回数が減っていなくても排便後にすっきりしない、強くいきまないと出ない、数日に一回程度の排便は便秘として扱うという場合もあります。

これよりもう少し具体的な目安として国際消化器病学会(RomeⅢ)が出している便秘に対する見解を要約すると以下のようになります。

・排便が週に3回以内
・固い便の比率が25%以上
・強くいきんだり、指や綿棒を使う必要がある

以上をまとめると、普段よりも便が出にくく、排便に不快感があれば便秘と考えてよいでしょう。

女性に多いのはなぜ?

便秘は女性に多く見られ、男性は比較的便秘になりにくい印象があります。この差が何故起こるのかというと、体の機能に由来する理由がいくつか考えられます。

月経周期に連動して腸のぜん動が弱まる
女性の場合、月経前に分泌される黄体ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなりがちです。そのため、自然と便の出が悪くなる時期が訪れやすいのです。

筋力が男性より少ない
排便に関係する腹筋の量も男性と女性では筋肉量に差があります。そのため便を押し出す力に差があるのに加え、腹筋が弱いと腸が下がりやすくなります。そうなると便が滞留しやすい状態を引き起こしがちです。また、出産後に骨盤が緩んだ状態のままであれば腸が正しい位置より下に落ち込みやすくなっていて、これも女性特有の便秘の原因と言えるでしょう。